韓国映画

パラサイト半地下の家族がアカデミー賞を受賞した理由

第92回アカデミー賞で「パラサイトー半地下の家族」が作品賞他4部門を受賞。そのニュースは世界中で賞賛を浴びた。第72回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した時点で、この映画はすでに注目を浴びていた。

 

アカデミー賞で5部門の受賞

なぜ、この映画がアカデミー賞で5部門も受賞することができたのでしょうか。まず一つとしては、会員層に多国籍や女性など「白人が並ぶ」アカデミー賞ではなく、より国際色が多く、そして今の時代の流れに合った多様化社会にちなんだノミネート作品という事が背景にあったに違いない。

 

もう一つは、ポン・ジュノ監督のみならず、韓国映画の国際映画市場への進出も影響していた。

 

ココがポイント

最近ではNetflixなどのTVコンテンツで韓国映画をよく見かけるように。

ココがポイント

韓国映画を好んで、視聴をする映画ファンも少なからずいる。

 

 

韓国映画は自国でのシェア率は高いが、人口比で見ると、国内で完結させるには興行収入はまだまだハリウッド映画市場に比べると少ない。

 

そこで行なっているのが海外への輸出なのである。これは、映画のみならず皆さんも目にしたことのあるであろう、K-POPや韓流ドラマでも見て取れる。

 

韓国はまさに、自国では成長しきれない市場を拡大させて世界に映画を売り成功をした国とも見れる。

 

この映画の主人公

今回、この映画の主人公となった家族は、半地下の住居に住んでいる。

 

トイレは中2階、窓も家の半分上に地面1メートルほどが覗ける程度。冒頭のシーンでは家族全員で内職をしている。

 

 

いわゆる”貧困層”として描かれ、やがて”富裕層”である家族へ一人一人侵入しては”寄生”をしていくことに・・・

 

しかし、この貧困層というのは、決して一部の国民だけではないということだ。

 

韓国ではこの差が問題となっているようで世界に発信すべき監督のテーマであったはずである。

 

 

また、この映画のタイトル「パラサイト」が、皆さんはどちらが「寄生」していたのか、考えただろうか。

 

 

映画の本編やあらすじ、タイトルでは貧困層が富裕層へ寄生をしていく様を見ていたが、果たしてそれだけであっただろうか、と私は感じた。

 

この映画の中では、初めは娘や息子の家庭教師を経歴を偽り指導を続けていく中で、家族で、お金持ちの家族へどんどん寄生し、やがて家族の外出の間に家を好き放題使っていく様が描かれている。

 

実はこの家には更なる寄生が発覚するのだが、それは映画のストーリーの更なる半地下の人々ではない。

 

私はこの逆の寄生に監督のユーモアを感じた。実際、どの社会でも起こっていることではあるが、この家族は一見父であるパク氏が持つ資産でも十分成り立ってはいるが、妻は家政婦がいなければ、家事もうまく行えず、教師の力も借りなくては教育も思うようにできない姿で成り立っている。

 

この家族も実際、人に「寄生」をしている家族なのである。

 

長年問題視されているテーマ

昨今の貧困の差は韓国だけでなく、各国、そしてアカデミー賞の国であるアメリカでも長年問題視されているテーマである。

 

富裕層が成り立たせた社会でなく、貧困層のこういった知恵や努力があるからこそ、成り立っている社会である。

 

自由なメモ

それを監督は映画を通して語りかけたテーマでもあると考えている。

 

今回、この「パラサイトー半地下の家族ー」では、そんな様をコミカルに描いているいわゆる風刺を効かせた作品だが、私はこのようなジャンルは決して無くして欲しくないと思っている。

 

 

政治的、社会的テーマに文化人が口を挟むなという発言を最近度々見かけている。

 

 

文化人だからこそ、人々に笑いや時には恐怖を表現して語りかけ、難しい表現を使わず訴えることで自然と現在の問題をうまく伝えてくれているのではないかと思う。

 

 

資本や白人至上だけではない、世界は多国籍で多人種であり実際どの国も100%同人種のみで成り立っている国はほとんどない。

 

 

アカデミー賞を開催しているアメリカでさえ、表立って活躍しているのは白人も多いかもしれないが、実際のところ様々なバックグランドの人々が支え、アメリカの社会も成り立っている。

 

 

アカデミー賞の投票率が変化し、自国の社会は同人種のみで成り立っている社会ではなかったということを、今回韓国映画の受賞によって、より鮮明に見せつけたのではないかと考える。

 

カンヌ国際映画祭

私は必ず、カンヌ国際映画祭のパルム・ドールとアカデミー賞の作品賞の映画は、どんなにマイナーな映画が好きであっても、自分の好みに合っていなくても、毎年受賞作品を見るようにしている。

 

 

その年その年で色があり、なぜこの作品が受賞するにあたったのかを映画を見終わった後考えることが楽しみだからである。

 

 

取るべくして取った作品も名作であるが、その時代に必要とされているテーマや表現したいことを、いかに監督や脚本家、出演者が見せているかも、映画の受賞作品には反映されており、またそれも時代に合った名作なのである。

 

 

映画「パラサイト」はそういった楽しみをより多くの人に知らせるきっかけにもなった映画ではないかと思う。

 

ポン・ジュノ監督作品を気に入った方は、ぜひNetflixで配信されている映画「オクジャ」も視聴をオススメする。

 

動物を愛する気持ちを大切にした映画に一瞬見て取れるが、それ以外にも現代社会だから共感し考えるきっかけを与え、アマゾン火災などでも話題になった食肉とどう向き合うかも、不思議なあの世界で私たちに語りかけてくれている。

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